4章
ウズンギョル 静かな湖畔の山の上から
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さてさて、カッパドキアを発ち、次に向かうのはトラブゾンという街。
黒海に面したなかなか大きな街らしい。
カッパドキアからトラブゾンまでは夜行バスで
14時間
、暇。
たぶん道なりで1200キロぐらい?マジか!
そうはいっても、僕は暇なとき、24時間何もしないでいても苦痛ではない神経の持ち主。
ボーっとしてればすぐさ!!
うわ・・・具合悪い・・・。
ここでついにきてしまった、疲労。
元々1日遊んだら1日は暇でいたい、雨の日はなにもしたくない。というのんびり思考のわたくしにとって、
ここ連日のはしゃぎっぷりは目に余るもの。
なれない環境ってことと、夜行バス。さらにこの旅、初めての雨。
雨の日はなかなかテンションが上がらない。
黒海付近は曇りがちで、いつもどんよりしているから「黒」海というんだとか。
なるほど。
やっとの思いで早朝に休憩所につく。初めての黒海はどしゃ降り。
いつも地図から見てたものをいざ目にしてみると楽しいんだろうな、と思ってたけど、
黒海の雨は別に夕立の九十九里浜となんらかわんない。
そ・・・そんなことより体調が・・・。
あったかいチャイを1杯飲んで、パンを少々。
それとバスで隣にいた、怖そうな兄ちゃんがくれたクッキーで朝ごはん。
なんとか無事についた
トラブゾン
。
次に行く街のバスを調べておこうと交渉していたら、
おっちゃんに3色ボールペンとられた。
お気に入りのボールペン取れられた!!!
うぉあーーー!!!
しょうがないから新しく、書いてると
後ろから芯が吹っ飛ぶボールペン
を買い市街地へ。
トラブゾンは聞いてたとおりなかなかの都会。
地理がわかんないから、ウロウロ散策。
どうやらここは日本で言うところの新潟的な街みたいだね。
ぜんぜん例えがうまくないけど。
しっかし、坂が多い。
この町は黒海に面した山の斜面にへばりついたようにできてる街だから、荷物があるとしんどい。
トラブゾンの街
トラブゾンで今日は一泊するつもりだったんだけど、思ってたよりも都会の喧騒がある。
ずっと田舎にいて、ただでさえ具合悪いのに疲れそうだったから、急遽別の街に行くことに決定。
休みながらガイドを呼んでいたら、ウズンギョルっていう山間いの湖の村があるって。
これはいい!!
湖畔の静かな村なんて、なんか具合よくなりそうじゃん!!
そんなわけでまた道に迷いながら、ミニバスを探しに、すっごい坂道の路地の商店街を通り抜ける。
途中の店で、ネコ耳ならぬ、ヒト耳ミ○キーマウスのTシャツがあって、ものすごくおもしろかったから
買おうかどうか本気で迷うも、やめた。
写真撮っとけばよかった・・・。
(・・・ん?なにやら怖そうなお兄さんがずっとこっちを見てくるぞ・・・。)
(・・・なにあの
渋谷とかにいそうなグラサンのいかつい
兄さん・・・付いてくるよ・・・。)
(すげー怖い・・・。このあとなんか声かけられて、どっかに売り飛ばされたりすんじゃないのかな・・・。)
(そういや、トラブゾンって、ロシア系のお姉ちゃん達が結構いて、歌舞伎町的な町があるとか聞いたな・・・)
(てことは、なんかそういう系のお店で働かされたり・・・
東洋人なんて珍しいから、あんなことやこんな・・・
)
「・・・・・・ヘイ。」
(はい、死んだー!オレ死んだー!終わったー!)
「・・・おまえ旅行者だろ?どこいきたんだ?」
「・・・じゃあ天国で・・・。」
「・・・おい。」
「あ、あああ!!えっとウズンギョルって街に・・・!」
「・・・そうか。ちょっと着いて来い。」
というわけで、このお兄ちゃん、
無事に
僕を導いてくれました。
疑って、ごめん!!でも兄ちゃん、
その格好東京駅なら職質されるよ!
チケットを事務所みたいなところで買って、朝も昼もしっかり食べてなかったから、とりあえずお菓子を買う。
出ました、どこでも売ってるドリトス!!
ミニバスに乗り込み、ウズンギョルへ。
途中に、チャイカラっていう小さな街を経由。小さな村だったけど、なんか活気があって温泉街みたいな雰囲気。
いやー、田舎だねー。
それもそう。黒海の街から、なんと1900mの山の村に向かっているのです。
し、知らなかった・・・。そんな高いとこなんだ・・・。
バスは山を登る登る。でも風景はなんだか、日本の山あいと変わんないね。
森があって、山があって、川が流れて。
バスで寝ながら、2時間ほど。
やっと着きました。湖畔とモスクの街、ウズンギョル。
寒い!!!
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