ホテルを紹介してやると言われたおじさんに付いていったら、ものすごく生活感のあるホテルだった。
ここホテルじゃない!!おっちゃん家だ!!
家の中に入るとこのおっちゃんの奥さんと思しきおばさんがこちらを怪訝な顔で見る。
でもこういうことはしょっちゅうあるのか、なんでもないように掃除を再開。
アゼルバイジャンまで来て、こちらから望んだわけでもないのに、まさかホームステイになるとは・・・。
さっきの会話(おやすみのポーズ)は「ホテル」じゃなく「ベッド」って意味だったんだ・・・。
んー、旅はわからんね!
むしろこれが一期一会で醍醐味でもあるんだけど!!
そして通された部屋は、リビングの隣の部屋。
というか、リビングの一角。
・・・リビングから丸見えだな。というかこれは部屋ではない!
さびれたアパートだったけど、中はきれいに整ってて、泊まるには申し分ない!!
トイレとかシャワーの使い方を一通り教えてもらって、夜行列車の睡眠不足を取り返すために昼寝。
しかしこの家、思ったより過ごしやすいぞ!!!
ベランダからは旧市街が見渡せて、世界遺産の乙女の鐘楼という塔が目の前にある。
カスピ海からのいい風が入ってきて、窓を開けたまま昼寝をするとなんとも心地がいい!
カスピ海からの風で、「バクー」は現地の言葉で「風の街」っていうらしい。
そして、アゼルバイジャンには別名があり、それを訳すと「火の国」らしい。
火の国の風の街。
中世の時代、旧市街は海を背にして城壁で囲まれていたらしい。
シェマハ門
このシェマハ門は12〜14世紀につくられたもので、東西交易の要所を守る門。
今でも旧市街は車の進入が制限されていて、門として立派に使われていました。
昔はここで馬車が行きかったり、兵士や旅の聖職者がくぐっていたのかも。
世界遺産、シルヴァン・シャフ・ハーン宮殿
旧市街には2つの世界遺産があって、その一つ。
イスラムの香りが漂う宮殿。500年ぐらい前のもの。
世界遺産認定
ぶらり旧市街
といった感じでフラフラと旧市街を探検。
今でも城壁に囲まれた街ってそんなにない気がするから不思議な感じ。
迷子になりながらフラフラ歩いてるだけで楽しい。
おじさん達がバックギャモン?とかして遊んでたり、おばあちゃん達はひなたぼっこしながらしゃべってたり、
子供はサッカーしたり街を走り回ってて、活気があるって感じでいい雰囲気。
今が21世紀ということを忘れてしまうような、古い街。
旧市街を離れて高いところからカスピ海を見てみたり、海外公園でのんびりしてみたり。
せっかくだからカスピ海に足だけでも浸かってみようと思ったら、岸にはカップル達がたくさんいました。
ちくしょう・・・。やっぱりどこの国も海岸=カップルなのか・・・。
そうさ!一人で来たオレが悪かったよ!!!
結局たくさんのカップル達を突っ切って、一人でカスピ海に入っていく勇気はありませんでした。
街をフラフラ歩いてると何人かに話しかけられた。
英語は学生一人にしか通じなかったけど、やっぱトルコ人みたいに人懐こい感じがして、暖かい人が多かった。
よっしゃーー!やっとあの冷たいロシア圏から抜けてこられたのか!!!
「チン(中国人)?」(オレを指差す)
「ノー!イポーニエツ!(日本人)」
「ヤポーニャ!ヤポーニャ!!(日本人)」(なぜか喜ぶ)
「ジャッキーチェン、ヤポン?」(カンフーアクション)
「ニエット!ジャッキーチェン、チン!」
「ユー、クリスチャン?」(十字を切る)
「ニエット。ヤー、ブッディスト!!」(おててのしわとしわを合わせる)
マンガで見たことあったロシア語の単語とボディーランゲ−ジでなんともたどたどしい感じの会話だったけど、
こういう交流もおもしろんだよなー。
アゼルバイジャン語はトルコ語とも近かったから、なんとなく聞き覚えのある単語で少しわかったし。
こうやって気づかないうちに、意外と言語力って上がってるもんだよね。
習うより慣れろとはよくいったものだ。
夕方になってきて、海岸公園でケバブとビールを買って食べる。
・・・う・・・うまい・・・。涙
アルメニアのご飯が本当においしくなかったから、トルコ風のアゼルバイジャンは料理がうまい!!
ケバブもちゃんと回ってるドネルケバブで、肉も野菜もおいしい・・・。
いやー、やっぱご飯がうまくなきゃテンションは上がらないよね!
安くてうまいものを食べるのは、旅の中でも結構大事なことだとオレは思ってる!!
うまいものを食べただけで、その日の思い出はいいものになるのです!!
やっぱ旅の夜はおいしいものとビールじゃなきゃな・・・。涙
ビールがおそらくロシアのビールだったんだけど、このビールがすごくおいしかった!
これはこの旅で一番おいしいビールかもしれない・・・。
ロシアビールとは盲点だったな。
ホテル、もとい下宿先に戻ってもなんだかそわそわしてしまい早めに寝てしまいました。
夜中12時ぐらいに起きてシャワー浴びたら、おじさんがチャイをごちそうしてくれて、アゼルバイジャン初日終了。
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